等間隔の白色点
マアナゴ
目次
ぬめぬめぬめぬめ。本当につかもうとしたら、ぬめぬめぬめぬめ。
マアナゴのイメージ
マアナゴは、北陸とか西日本ではアナゴ、三重とか愛知ではメジロ(もう鳥じゃん)、北海道とか北陸とか山陰ではホシアナゴ、東京とか神奈川ではハカリメ(側線の等間隔の白色点がさおばかりの目盛りに似てるから)、北海道とか東北とか山陰ではハモ(もう違う魚種じゃん)っていわれてるんだとか。まあ、カサゴとかをガシラって言ったり、真鯛の幼魚(稚魚より大きくなってる)のことをチャリコといったり(関西にきて初めて知った。)地方によって呼び名が変わるのでそれもまた面白いですが…↑の写真に青く書いておきましたがなんといっても側線に、等間隔の白色点!!これが最大の(見分けるうえで)ポイントだと思います。ほかにも、体が雄で40cm、雌で90cmとか、(メスのほうがでかくなるんです)体は、沖合にいるものだと、灰褐色、浅井沿岸にいるものだと茶褐色の傾向が強かったり、雄は婚姻色として褐色の度合いや腹面の黄色が強いです。幼生(なんちゃらセファルス…レプトセ(ケ)ファルスだっけ。ウナギの赤ちゃんで有名ですがアナゴもレプトセ(ケ)ファルス。あの、落ち葉みたいなやつをレプトセ(ケ)ファルスっていうので…あとは高知の土佐の春の風物詩のノレソレっていうアナゴの稚魚(ゼラチンでできているのでプルン)でつくられた料理も…)よく似たやつ?に黒アナゴがいるのですが、側線に白点がありません。体も暗褐色、黒褐色のダークな感じで、140cmまで成長。でっけえなぁ。
干しアナゴ作り
マアナゴのイメージはこのくらいで、今回は、幼魚なので干してみます。ほしあなご作りスタートです。塩でぬめりとり。ウツボもぬめりありますが洗濯機でぬめりを取るやり方もあります。
なんか上下逆になるんだよなあ。(アナゴの穴子文字を見たい方でスマホで見てる人は上下逆さに持ち替えてみてください。パソコンで見てる人はレンズ越しにみるか…)塩でぬめりも落ちましたが同時に表皮、基底膜も破けたと思います。(色が薄くなったし)このぬめりは生体防御として使われてる説が有力で、表皮に杯細胞っていう細胞がたくさんあってその細胞からひっきりなしに粘液を出し続けています。そのため、異物(よごれ)がついても(粘液に)全然問題ありません。あと、大きな魚に捕食されそうになってもつるんとぬけれるとか。実際人間の手でつかもうとしてもうまく捕まえられないですもんね。それと、少しだけ水の抵抗も受けにくくなり遊泳しやくもなったり。粘液っていうとギザミ類が寝るときも思い浮かびます。
しっかり水気をとって
上下逆さにならんかった。洗濯ばさみにつるすだけ。塩は振ってません。(天気予報で晴れの日をあらかじめ調べておいて、日光でカラッとしてみたかったので。)
そうそう、マアナゴの腸はおいしいので開いて水洗いして、水気とりいの
塩コショウで味付けして
サンチェがなかったのでなんかないので白菜で。
少ないですが、焼き腸は意外にも食べ応えがありました。(結構噛むからなのかも)
夜は眼ざしにして室内で干すとめちゃくちゃ辛子明太子の2.3倍くらいのにおいがしてきました。TMAなんかな?知らんけど。
安全装置まじでやっかい。弱火で15分くらい辛抱しました。できるだけじっくりしたほうがいいです。(15分で自分はもう限界でした。辛子明太子のにおいからアナゴのにおいに一気に変わる驚き。)
完成。
ばりばり香ばしくてうまい。
すだちであっさりと。
ごちそうさま。お次は味噌汁
いったん軽くあぶって完成。頭は完成直後、ほかの部分は最初から投入。
大根と一緒に食べたほうがアナゴが生きてました。ほうれん草だとなんかこう、クセがあって
出汁がうまい。浮いてる脂のきめも細かく、そこにいったん炙った香ばしさも後からおいかけてきて
入念に湯に通して
配置
移動
また、上下逆になったなあ。まあいいや、完成。
ぼけてるなあ。煮詰めるとまた違ううまさ。干していて旨味が濃縮しているのか。身はふっくらはしておらず弾力があるような。
最後はくるんで
ごちそうさまでした。
お弁当にひっそり入れてみたり
アナゴの狭いとこが好きという習性からこんな感じに(遊び心も入ってます。)
穴子って言ったらかば焼き思い浮かべるけど、干しアナゴもいい味でした。ただ、干すときに辛子明太子のにおいがちょっと気になりました。(立て塩でもしていたら防げたのかもしれませんが)しかし、熱を加えると香ばしいアナゴのにおいに生まれ変わるっていうことを発見しました。
おまけ
~マアナゴの食性から釣りを考えてみる~
口述した幼生(レプトセ(ケ)ファルス)期は何も食べませんが変態終了後にたくさん食べるようになります。(アミ類、多毛類←ゴカイとか、魚類、端脚類←ヨコエビとか などを選択して食べる)未成魚、成魚で内湾では、低生魚、エビ類、カニ類。沖合だとエビ類、魚類※が多いです。マアナゴは食べるときは偏食で(というより同時に何種類もエサを食べるのは自然界では難しいですし)一種類のみを食べる場合が多く、2~多くて3?くらいの種類を同時に食べるのはそんなに多くないんだとか。なので、釣りでマアナゴを狙うときは(一般的な性格のマアナゴの場合、)釣れてる人と同じ餌のほうがいいかもしれません。というよりいっそ先客になってしまって、餌を早く海に入れたもの勝ちかなと。先客になる自信があるなら自分が使う餌は(アジもあるし鯖もそれからゴカイ、コガニもあるで!すごいだろ!!とかではなく。)これだと思う餌一種類だけをもっていくので十分かと。
※ハゼ類、コチ類、キス類、イカナゴ、カタクチイワシ、シタビラメ類 等
参考 「新版 魚類学(下) 改訂版」 他