ひらひら舞うスプーン
ニジマス
何とも言えない天気。あれ、ユリって冬に咲くっけ?と思いながら 皇帝ダリアでした。
狂い咲き?きれいだからいいや。
管理釣り場にやってきました。(今まで管理されているところで釣ったことないし、どんな感じなのだろう…)入口はこんな感じ。
入ってから階段を降りるとそこには、川。(←当たり前か)透き通っていながらも何かしらの強さを奥のほうから感じられた。(ような気がする。)
にしても反射光がむちゃくちゃまぶしい。偏光サングラス、欲しい。
しかし、見たことないものが設置されていた。(な、なんなんだこれは)
どうやら仕切りのようだ。(瀬のところに仕切りがあることが多いのかな)絵で描いたらこんな感じ。
仕切りと仕切りの間に~様って書かれている看板が立っていた。その看板が立っているテリトリー内で釣りをするのだろう。ふーん、管理釣り場ってこんな感じなんだなと思いながら、ふと、キラッと光る目と視線が合ってしまった。(え、ええええーーー。)
頭だけもぎ取られている。(なにこれ。。。誰かがやったのだろう)気を取り直して、リュックサックから小学生からの愛用コンパクトロッドを取り出す。始めは、ブラックかゴールドのスプーンが結構当たるとのこと。
釣り仲間(以下、釣友)からブラックのスプーンを貸してもらった。こうしてみるとオブジェに見えてくる。(釣れなくてもロストだけは気を付けとこ。しっかし、こんなペラペラの言ったら悪いけどゴミみたいなのでほんとに釣れるのかよ。)
そんな疑心を持ちながらもハリス0.8に取り付ける。針にはこの通り返しがないので、かかったらテンションをかけ続けなければならない。ちなみに、基本的に管理場での餌釣りは反則として何円か罰金しなければならないらしい。それでは、釣り開始といこう。釣り方は簡単、向こう岸の手前までキャストしてゆっくりただまき。これだけ。手前まで来てスプーンの動きを確認してみると、ひらひらひらひらまるで蝶が密を求めて羽ばたいている感じ。(魚にとったらこの動きがたまらんのんだろうなあ。)1投目、2投目...5投目を投げて巻こうと思ったら、竿先がしなると同時に抵抗する振動が手に伝わる。きたたたたったあぁ。あぁぁ…ばれた。ばれちった。うわあまじか。いやあ、もうちょっとテンションをかけないといけないんだなぁ。その後、5投くらい投げたが来なかった。友達から魚が追ってこなかったら、スプーンの色変えたほうがいいよ。とのこと。ということで、いでよ、アダム!!(裏に書かれていた。相変わらずピンボケかぁ)
それから、2投ほどしたころだっただろうか。両手に大きいバケツを抱えてこちらのほうに来るではないか。(誰だよ。以下おっちゃん)
バケツの中をそっと覗く。
ぎょぎょぎょお。これ、放流するのか。おっちゃんは片方のバケツを地面に置き、もう片方のバケツの底を持ち次の瞬間。
ばしゃん。バケツを地面に置く。もう片方のバケツを取り
追いニジマス。(放流してるー。なるほど、これが管理釣りばっちゅうもんなのか。)役目を終えたおっちゃんは去っていった。気を取り直し、釣りを再開する。(このやり方自体なんか.以下略)それから2投ほどで
食いつきました。(さっきの光景見たら、なんかねぇ。ニジマス初めて釣ったんだからもっとこう感動してもいいのに。と思うんだけど、なんかねぇ。感動しませんでした。ほんまに。でも、まじでこんなのでくるんだという驚き。)釣ること自体も楽しいですが、息の根を止めて捌いていくのも醍醐味なので
血抜きします。鰓の後ろに隠れている骨を切断しました。
じゃばじゃば。
肛門から包丁を入れて腹を裂いていきます。
何を食べているか見てみましたが、消化されていたのでしょうか。見当たりませんでした。しゃがんで捌いたり、まな板が動いたりと野外で裁くのはまだ慣れていませんが。
包丁の背を使って皮をはいでいきます。こうしてみたら包丁に脂が結構ついてんだなぁ。
皮、はぎ終えました。(この作業が苦手なんです。川魚はとくにぬるぬるしているように感じる。)
どうにか銀皮もまずまず残せました。
洗って水気を取ってから
いただきます。
こう見えて意外と味はサーモンに近くタンパクでおいしかった。熟成させたほうがもっとおいしくなるんだろうけど、現地という雰囲気にはかえられない。
釣友が40越えを釣り上げた。←シンキングミノーっていうルアーで釣ったんだって。
刺身にすると身が赤い。(ということは、甲殻類を食べてい※アスタキサンチンを蓄えているんだな。)
体内で消費される酸素のうち2~3%は活性酸素に変わると言われている。運動による疲労物質の本体は細胞障害(筋肉細胞障害)を引き起こす活性酸素であり、活性酸素を消去するアスタキサンチンは持久力向上・抗疲労作用を有する。
完全にサーモンではないか。これ。だけど、そこまで脂がなくてさっぱりとしていておいしかった。焼き(小さいニジマス)も行っときます。
いただきまふ。
刺身より焼きのほうが好きかも。ホクホクしていて身離れもよく。その後は、のんびりまったりマシュマロなど焼いたり…
ごちそうさまでした。石をはぐってみるとヒラタですかね?冬だとまだ小さいですね。
納竿。退却。
家に帰りこんなのあったことを思い出す。
サルカンはそこらへんに転がっているのでいいとして、針を取り付けてみた。
できたわ。
なんかこんなのでも釣れそうに思えてくる。(機会があるとき試す価値あるな。)
おまけ
~色彩変異体~
体表に黒点やパーマークのないものをホウライマスやムハンニジマスというんだとか。(むはんにじますってもうそのままの名だな)1965年に愛知県水産試験場水面分場で雄1尾が発見されたんだとか。これを用いて1967年から積極的に生産が始まり1972年から種苗が配布されるようになったんだとか。(ほー)無斑形質は優性なのでホモ型ムハンニジマス(ホウライマス)とニジマスを交配するとF1はすべて無斑になるんだとか。(メンデルの法則だっけなぁ。あの表とか書いてくやつだよな。)他にも体が青藍色をしたものをコバルトといったり(観賞用)、体が黄色のアルビノニジマスがいたりするんだとか。アルビノといったら白を思い浮かべるが(確かに山口県のアオダイショウ思い浮かべるわ。)、ニジマスのアルビノは黄色なのだ。(まじかよ。)アルビノはチロシナーゼ(アミノ酸の一種であるチロシンを分解してメラニンを生成する酵素)が欠落したニジマスの突然変異なんだとか。(メラニンってイカスミの成分だっけな。そうそう、養殖マダイなどを浅い生け簀で飼うとメラニン色素が形成されて黒色化が起こるから生簀に覆いをして防いだりしてるんだとか。)このアルビノニジマスも優性で、食用としての利用価値はないが、希少価値があるので遊漁用に放流されている。(まぁ、きれいだもんね。)養魚場の中では、生育状況を視認するための指標になることもしばしば。(そんな使い方もあるのか。)また、その体色を標識としてどのように放流魚が移動していくのか、短期間の追跡調査をするために利用できる。(バイオロギングとかあるもんね。)
~その他面白いなと思ったこと~
- 一般的に知られているほとんどのニジマスが養殖魚で、コンクリート水槽のふちにぶつかったり過密で育てられてお互いかみつきあったりして、鰭が欠損したりしていてそういうのを「ゾウキンマス」(鰭がボロボロなので)と呼ぶこと。←自然水域に放流し生き残って餌を食べ続ければ約3か月で鰭は再生。(生命力意外とあるなあ)
- ニジマスは川の中の一か所に溜まらず広範囲に回遊、移動する特徴を持っていること。
- 大食漢。
- 水温は13~18℃が適温だが、23℃で摂餌しなくなること。溶存酸素十分なら25℃でも短期間ならおkのこと。(だいたい水温あげると活性上がるのでたくさん餌も食べるんだけど、冷水魚だと逆になるんだな)
参考:新版 魚類学(下)改訂版、山と渓谷社 サケマス・イワナのわかる本 他