オイスターマッシュルーム
ヒラタケ
あるこーあるこーわたしはげんきー
のぼるのもだいすきーどんどんいこお
さかみちーのぼるとーきがいっぱいー
いっぽんみちにーしゃかしゃかーおちぃばー
くものすないけどー
くだりみっちーでこける
落ち葉集めて焼きいも作って食べたいなあ。なんて思いながら散歩していると、おや
真っ白なキノコが群生していました。裏側はこんな感じ。
これだけだとツキヨタケ{日本で最も中毒事故が多いキノコの一つで年によっては中毒事故の半数がツキヨタケによることも…「月夜茸」という名の通り、夜になるとやや緑っぽく(ホタルが光る色)、釣りをしている人ならケミホタル(ライトグリーン)の弱い感じというと想像つくと思います。それにしても最近のケミホタルはいろんな色が出てきたよなあ。潜伏期間は、30分から1時間程度で嘔吐、腹痛などの消化系に症状が出てきます。ひどい場合はショック症状や痙攣、血液が酸性に偏るアシドーシス(ちなみに反対はアルカローシス)を引き起こします。血液が酸性といえば二枚貝を思い浮かべますが、我々の血液はH⁺、CO₂を継続的に産生しているのでpH(PHのように両方大文字表記だと野球のピンチヒッターと間違えるかもしれないのでpHと表記しました。)は低く酸性寄りになるはずですが、通常はアルカリ性寄り(血液のpH:7.35~7.45なので弱アルカリ性)に保たれています。弱アルカリ性に保つことで酸を中和させているのでしょうか?二枚貝に話を戻して、通常なら潮の満ち引きで、潮が引いた時に空気中に晒される危険性がある二枚貝(ホタテガイなどのように一時的に泳ぐのもいますが普段はおとなしくしていて砂に潜ったままの二枚貝)は長期間の嫌気的(酸素なくて呼吸できない、または、酸素なんて大っ嫌い!!)な条件の時にアミノ酸とピルビン酸から酸性オピンを産生し、内部浸透圧の抑制と酸性化における代謝低下によるエネルギーの節約に役立ててるということです。要は、二枚貝は潮が引いて呼吸できなくなるとわざと血液を酸性寄りにすることで代謝を下げ、潮が満ちてくるまでちょっとした冬眠状態になることで潮がまた満ちてきて息ができるまで耐えているという感じでしょうか。ずいぶんと話がそれてしまいましたが、}の可能性もあるので慎重に同定していこうと思います。2冊の図鑑を使って…
- ツキヨタケの色は赤褐色で成熟すると紫褐色になるみたいです。←きのこを実際に見て比べてみると白なので当てはまらない。
- ツキヨタケは毒キノコとして古くから知られていて、平安末期に成立した「今昔物語集」にも登場するらしい。←へー、すごいですね。
- 柄の部分を縦に裂くと黒いシミが確認される。←確認してみると真っ白。等々
ヒラタケの成熟したやつで間違いないかと。なので、収穫しました。
採取したところには芋虫がいました。帰る途中でフユイチゴを発見。
これは生食でき、弱くて上手に持って帰らないとつぶれたりすので、その場でいただく。
一粒一粒プチプチしていてフレッシュ、フレッシュ。プレーンヨーグルトとかにのっけたり、たくさんあるとジャムなんかも作ってみたくなります。
ヒラタケを持ち帰り、もっかい黒いシミを確認してみる
この通り真っ白。ざるに移動してふと袋を見てみると…
うじゃうじゃうあじゃうあうあじゃうあうじゅあじゃうあああああとすさまじい数の芋虫。なんじゃこりゃああああ。これも実は、ヒラタケの特徴であります。水に入れて(一般的なキノコはなるべく絞った布巾で汚れを落とすくらいでおk。水洗いしてしまうとキノコの香りが落ちるとのこと。←図鑑より)虫抜きをして調理していきます。
虫抜き後に自作のツルかご(るばめばるの保存棚を作る前に作成。一応画像↓)に入れてみた。結構いい景色。キノコの香りがめちゃくちゃ漂ってくる。
乾燥させた蔓を湯船にぶっこんで加工しやすくし
頑丈そうなの選んで
編み込んでいって
方向チェンジするときは輪ゴムで固定しながらすると楽になりました。
いくつかとりあえず干し網に行かせとこ。
ツキヨタケではないと思いますが、念のために少量を茹でて食べてみて2時間ほど待ってみた。(胃を空にした状態で)しかし、何も発症しなかったので、キノコの王道、とりあえず行っときます。肉の旨味をキノコに吸わせる成熟ヒラタケのけったん。仕上げにお醤油をフライパンの際に気持ちだけ。
いただきます。
ヒラタケというだけある平たさそしてこの大きさ。肉の旨味を拾いあげ、なおかつ歯ごたえがものすんんごい。めちゃくちゃおいしい。
気づいたらお皿だけ。いつの間に全部食べたんだ?と思うくらい。
恒例の小規模油へぽーーーーーん!!します。今回は卵なし天ぷら。卵が入ってないんで重くならず軽い感じに仕上げていきます。(卵、冷蔵庫になかったわ。)まず、小麦粉をだいたいこのくらい入れまして
少々キノコの景色が残るくらい、かるうく、ふんわり、空気を入れてあげるようなイメージで混ぜます。(最近は重曹こと炭酸水素ナトリウムとか使うみたいですが、体に悪いどうのこうのは別として、確かに冷めてからでもサクサクしてますけど、少し手間にはなりますが揚げたてを食べるこそ天ぷらを楽しめるものかと、昔から粋を好む日本人の天ぷらには、小麦粉、冷水、卵が似合うと思うんですが…)
それから、冷水を少しずつ足していき(グルテンの活性化を防ぐため←サクサクな食感へ)無理にヒラタケ全身に覆わない程度に調整していく。
油へぽーーーーーん!!あ、また逆になってる。まあいいや
るばめばる流スキル:アブラギリシールド
ここで説明しよう。アブラギリシールドとは、大きさにばらつきがある場合、小さいものから順に出来上がるのでそれらを回収しているときに、大きいものからの油飛び跳ね襲撃に耐えられるようにする防御のことである。つまり、新聞紙便利だねってこと。
自然の中では群生していたので、あえてばらつかせて単体で主張させるように盛り付けてみました。(ひらたけよ おのれの道を つきすすめ ていうくらいの思い。)
いただきます。外はさくさくで、中は焼いたやつ(けったん)だと歯ごたえありありでしたが、天ぷらにするととろっとろで驚きました。
次は軽くひだ(裏側)のほうを炙り
最初から味噌を入れて味を決めにかかります。白いのはかぶらです。ヒラタケ汁でヒラタケがメインなので、かぶらは気持ち小さめに切ってみました。
追い味噌。
味噌ファイヤー
野生ヒラタケ汁
いただきます。
天ぷらみたいにトロトロではなく焼いた時みたいに歯ごたえがちゃんとありました。味噌多くないと思う人もいるかと思いますが、キノコ汁は若干濃いめのほうが好きなので濃いめにしています。赤味噌があればそちらのほうが合うかなと思いました。でも、これはこれでおいしかったです。
旬のかぶらも甘くておいしい。
ごちそうさまでした。
群生していて結構な量あるので、いろいろ試せますね。お次は、丁寧に包丁なんか使わずに手でちぎって釜へ入れる。しょうゆみりん昆布も。
ほぼ、放置するだけなんですが、炊飯器が残り3分と出てきたくらいに柑橘系(今回はすだち)の皮をおろし、
炊きあがり。雲っとって見えん。
野生ヒラタケご飯完成。
いただきます。
歯ごたえはとろりとはしてなかった。天ぷらだけなのかあのトロトロ感。すっきりとしていて素朴な味でした。油揚げのみじん切りを入れるとよかったかも。と、少し後悔。一方干していたのは、こんな感じ。
これをぬか漬けにしてみます。その前に漬けていたのを回収しときます。かぶら、
白菜。白菜はマジでおすすめです。古漬けだと酸っぱくなり焼きめしとかにすると美味いです。酸っぱいと聞くと、腐っとんじゃないの、それ。とか思う人がいるかもしれませんが乳酸菌が作る乳酸なので問題ありません。(←クリックすると飛んでくよ。)浅漬けだとそのまま白米がいいかな。
いってらっしゃい。
整地。
ぽん。
翌朝、ほってみる。
ぬかを落として水気をとって
いただきます。
ブナピーでもぬか漬け試したことあるけど、若干ぬめりが増していてご飯にあう。ぬか床の旨味もしっかり吸収していてうまうまのうま。これで、ぬか床も成長するしぬか床にとってもヒラタケにとってもウィンウィンの関係を築けあげている。
EXバージンオリーブ油をかけてみた。
これもありかなと思ったけど、
ぬかの風味がちょっと消えかけてしまった。
ごちそうさまでした。
今回試した中では、天ぷらが唯一、歯ごたえを見失うトロリ感になることが分かった。ないと思いますが、もしもの時を考え本格的に料理する前に胃をいったん中立にしてごく少量を口にしてみる。その後何もなかったら飲み込んで潜伏期間(今回はツキヨタケの可能性があったので30分~1時間だけど大目に見積もったほうが無難)まで放置した。発症しなかったのでそのまま料理した。でないと、ロシアンルーレットみたいで安心して食べれないので。野生に生えているものは栽培種と異なり平たい形をしていることも分かった。色は、今回は白色でしたが、黒色のものから、灰色、茶色、白色、それからやや青みがかっている個体もありバリエーションに富んでいるんだとか。
参考:保育社検索入門きのこ図鑑、Gakkenハンディ版よくわかる日本のキノコ図鑑 他