るばめばる

時間変化に伴う温泉卵化の状態変化実験

導入

冷蔵庫に10個入りの卵があったことを思い出したのが、引き金 となったのだった。それもまた結び。

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 卵は↑の献血をしてもらいました。

材料

  • 以前献血した時にもらった卵
  • 水温計(今回は50℃までしか測れない物だった。100℃までが確実に望ましい。)
  • タイマー

 

背景

卵をそろそろ消費しなければなぁと思い、悩んでいたところそいえば、源泉ひいてるじゃん!!温泉卵作れるじゃん!!と思いました。

さすがに日曜日の午前にはいないだろうと思いました。

確かにいませんでした。

これで、第一関門は突破です。

蛇口があって、赤いほう(左の蛇口)は温泉が出てくるようにひかれているらしく、水色のほう(右の蛇口)はただの水だそうです。この二つを調節しながら、湯加減を決めるような感じです。

せっかく10個卵があるので、何℃で何分温めると温泉卵になるのか確かめようと思いました。なので、ラボから水温計とタイマーを許可をもらい取ってきました。

残念なたことに、この水温計、MAXで50℃までしか測れませんでした。

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未来とは、今である。-マーガレット・ミード-

実験開始

(正確な水温は分かりませんが)水温は50℃以上ということは確かです。ここら辺の地域の源泉温度を調べたところ32~85℃だったので、50℃以上85℃以下の温度と推測されます。(高水温まで対応できる水温計だとよかったのですが。)

卵を10個投入しました。

5分毎に割って中身を確かめていく作戦です。今回は10個なので、

5(分)*10(個)=50(分)

余裕をもって60分でセットして、5分おきに卵を割って中身をチェックしてみることにしました。

そのまま卵を取るのは至難の業(火傷しないために)なので、箸を使って隣の冷水プールにくぐらせて回収しました。

5分後の様子です。殻は暖かくなっているものの、小型の張らないタイプのカイロを8時間ほど使い効果が薄れてきたくらいの暖かさでした。要するに、常温の生卵でした。皿を一つしか持ってきてなかったので、割った後のこの卵どうしようか悩ましたが、捨てるのは失礼なので、私の血肉となりなさい。と思いながら、飲みました。トゥリュン。

10分が経過したみたいです。

殻は、人肌程度のぬくもりを感じられました。

中身です。白身が若干固まっているものの、全体としてはまだまだ自切した尻尾の生え始め程度の温泉卵の完成度でした。さっきよりだいぶ飲みやすくはなったけど。生暖かい卵を飲むのはちょい抵抗を感じます。

たまに転がせたりして、中身に伝わる温度になるべくムラが出ないように努めました。

(今は関係ありませんが)雨が降ってきました。

15分経過しました。

10分後とほぼ見た目の変化はないもの、黄身がまろやかな味に変化したような気がします。(味の変化)

20分が経過しました。

飲むのちょっと嫌になってきたぁ、誰か一緒に飲も~)…全く白くならないんだけど、温泉卵見れないまま、終わっちゃうかもなぁ。黄身は飲み込みやすくなりました。

25分経ちました。

き、黄み、黄身の、名は

黄身の周りにうっすらとホワイトチョコレートドーナツが出来上がっていました。((オオオ

30分が経過しました。

ここら辺から、卵の殻と白身の間にある膜(卵殻膜)

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卵の構造

が(忘れられたら困るよという風に)主張し始めました。

だいぶ見た目が温泉卵っぽくなってきました。

35分経過しました。

ほぼ、温泉卵になってきました。だいぶ飲みやすいです。

さすがに暑くなり、次の時間が来るまで扇風機にあたって新鮮な空気を摂取しました。

おなかも温泉卵になりかけの卵で一杯になってきましたが、ここで妥協しても中途半端すぎるし、残りの卵どうするよ?ってなるので、しどろもどろ気味になりそうでしたが、続行すると決めたのです。

40分が経過しました。

卵殻膜が目立つようになってきました。割る感触も5分後などのしょっぱなと比べるとはじき返される…こんにゃくのような弾力が感じられるようになりました。(卵殻膜の硬化が原因かと)

中身も温泉卵といってもいいレベルまで達しました。

45分経過しました。

もう立派な温泉卵でしょう。食品組織学研究法による卵の調理特性の解明によると、この5分の間で卵黄球の膜構造が繊維状から膜状に変化が起こったのでしょう。

これ

黄身をつぶすとこんな感じでした。硬めが好きな人はもうちょいかも。

ついにラストです。50分が経過しました。

さすがに10個目は飲もうと思い口を開こうとしても、言うことを聞いてくれなかったのでご飯と一緒に食べることにしました。

OTKG*¹

いろいろ注文が多くてうるさかったでしょう、お気の毒でしたなんて、間抜けたことを書いたもんだ。

美味しかったです。

実験結果

水温は50℃以上85℃以下のよくわからない温度で温泉卵を作ると、25分くらいから卵黄膜あたりが白くなり始めました。5分後の30分後には卵殻膜がうっすらと膜状になってきました。40分後には卵殻膜がしっかりし、卵を割るときも初期段階と比べて弾力が感じられました

考察と今後の課題

温度はおそらく一定で時間変化による卵白の飲み心地、卵黄の味の変化、卵の殻の割れやすさの違いがあると感じられました。硬化するのは、卵白→卵黄の順であるとも感じられました。それもそのはず、コレステロールは卵黄のみに存在するからなのでしょう。生で食べる場合、卵白障害にも注意(今回8.5個分くらいの生の卵白を一気に食べてしまいました。)が必要です。55分からの計測などもしてみて、卵黄の硬化する過程も気になるところです。ただ、水温計が50℃までしか測れなく正確な水温を知ることができなかったのが残念です。

 

*¹温泉卵かけご飯

参考文献1

参考文献2

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